平安時代からかなの習い始めは「いろは」からです。かなは連続した美しい動きがあり、文字同士がつながるときに多様に変化していくものなので、単体のいろはの最も美しい形にこだわりすぎず、しっかりと筆づかいを学んでいきましょう。
い
いの字母は「以」なのだ。ちょっとわかる気がするのだ。

一画目ゆっくりと入り、下に向かうにつれて筆を持ち上げ二画目へ。向き合う二本の線は実際には繋がらないがつながる気持ちで書く。二画目の最後もすこし持ち上げるまたはひきぬく。

かなでは収筆(文字を書く最後の動作)を強くはじきだすことはほとんどないよ。
かなの世界では“はんなり”が基本なのね。
ろ
ろの字母は「呂」なのだ

一画目が横線で始まる字は上の文字から続いているのを意識して始める

〇のところで一呼吸置き、ゆったりと弧を描き最後は少し早く左下に向かって流す
ろの最後の払いのところは線が抜けすぎないように気を付けてね
は
はの字母は【波】なのだ♪

1画目はゆっくり入り中間が一番太くなる、三角目は回るところで少し一呼吸置くつもりで

〇のところは少し開けて
むすびのところは小さくすると大人っぽい字になるよ
に
にの字母は「仁」なのだ

「は」「に」「ほ」の一画目はすべて同様に、筆脈でつながる(意連)ように

実線で繋がることは「形連」というよ
ほ
ほの字母は「保」なのだ
「は」とほとんど同じ、四画目入筆はゆっくりと下から受けて結びで捻転させる


へ
への字母は「部」なのだ

・のところ、右上から左下に向かって逆入筆、軽く左へ抜いて

腕で少し左下へ引いてね
と
との字母は「止」なのだ

1.2とリズムよく描く捻転のところでひと呼吸おいてもよい

小さめに書いてね
ち
ちの字母は「知」なのだ

一画目側筆(少し筆の軸を手前に倒す)・の位置押さえ込まず点線の位置はゆったりと

り
りの字母は「利」なのだ

一画目やや二画目より太く、二画目あまり内側に入らないように

ぬ
ぬの字母は「奴」なのだ

二画目左下に向かって筆を開いたら筆のばねをつかって少し上にむかいながら右上へ、そこから筆を開きながら・の位置まで進む

る
るの字母は「留」なのだ

一画目は軽やかに左下に線を引いたら、右に緩やかに上がるが上がり過ぎないように

を
をの字母は「遠」なのだ

2画目短く、縦画をまっすぐにするとバランスがよくなる

わ
わの字母は「和」なのだ

2画目しっかりと突き返す、横に向かって張った線で緩やかに払う

か
かの字母は「加」なのだ

カーブはかるく、ゆっくりと急カーブで、終画は空間を広くとって

よ
よの字母は「与」なのだ

1.2.3のテンポで書く、縦画ややS字

た
たの字母は「太」なのだ

一画目側筆、二画目は押さえ過ぎないように

れ
れの字母は「礼」なのだ

一画目から二画目に向かうときは軽やかに下で押さえ過ぎない上にはね上げるときは筆先が上を向いていることを意識して

そ
その字母は「曽」なのだ

・の位置のあたりに気を付ける上の横線の部分が大きくなりすぎるとバランスが悪くなる

最後の線が抜けすぎないように注意してね
つ
つの字母は「州(川)」なのだ

右上から左下に逆入筆してあたり、緩やかに左下に払う

ね
ねの字母は「祢」なのだ

「れ」と同じ要領で書く、最後の結びの位置が下がり過ぎないように

な
なの字母は「奈」なのだ

〇のところは広すぎないほうが引き締まって見える。四画目下に線を引いて少し左にずらす、筆先を上にしたまま緩やかに筆先で捻転、横に線をひいて左下に向かって払う

ら
らの字母は「良」なのだ

縦に長い字なので下に進むことを意識しながら書くと力まないで書ける

む
むの字母は「武」なのだ

1画目側筆で払う、筆のバネを使ってリズミカルに
最後の点も繋がってることを感じて

う
うの字母は「宇」なのだ

点の位置に気を付ける、2画目はあまり右に膨らまず、下に向かって払う

ゐ
ゐの字母は「為」なのだ

「ぬ」と近い筆遣い
一画目は上から赤線の位置で線が抜けないように気を付ける

の
のの字母は「乃」なのだ

1.2.3のテンポで書いていく

お
おの字母は「於」なのだ

一画目側筆で書く
結びはかなり小さめに、最後の払いから点の意連(筆脈でつながる)に気を付けて

く
くの字母は「久」なのだ

上から入筆して左下へ、折れの位置で左下に腕を引き抜きながら左に小さく払う

や
やの字母は「也」なのだ

1.2.3.4.とテンポよく書く
ひっかけながらくるくる線を引き、縦線下に向かって払う

ま
まの字母は「末」なのだ

「は」「ほ」「よ」などと同じ要領で書く

け
けの字母は「計」なのだ

最後の縦線はすっきりと、のびやかに書く

ふ
ふの字母は「不」なのだ

一画目下で止まらないように左に送りこむ

こ
この字母は「己」なのだ

簡単な字なので雑にならないようにゆっくりと書く
横に広がり過ぎないほうがバランスが良い

え
えの字母は「衣」なのだ

中心の位置が難しい字
あまり力を入れ過ぎず軽やかに書いていく

て
ての字母は「天」なのだ

点線の位置で線が抜けすぎないようにしたい

あ
あの字母は「安」なのだ

一画目側筆
①の位置で一瞬止まる
③で力が抜けすぎないようにする

さ
さの字母は「左」なのだ

三つの画が関連するようにリズミカルに空間で意連(気持ちがつながる)するように

き
きの字母は「幾」なのだ

心持ち縦線よりも横線を太く

ゆ
ゆの字母は「由」なのだ

縦に入筆して軽く突き返す、線が抜けすぎないように注意しながらすくう
実線の場所に気を付ける

め
めの字母は「女」なのだ

小さく書く文字
回るときに大きくなりすぎないように

み
みの字母は「美」なのだ

・の位置でばねを利用して筆を浮かせて軽く払う

し
しの字母は「之」なのだ

字母を少し意識しながら書く
最後腕で引き抜く

ゑ
ゑの字母は「恵」なのだ

中心に注意する、左・下・右と軽やかに

ひ
ひの字母は「比」なのだ

起筆は上から右にしっかりと、点の位置で止まり下に腕を引く

も
もの字母は「毛」なのだ

終画はかなでは基本的に一本にする
意連(気持ちがつながる)に気を付けて

せ
せの字母は「世」なのだ

一画目ゆったりと長く
リズミカルに書く

す
すの字母は「寸」なのだ

起筆は逆入筆で、2画目縦線がが中心でないことに注意

ん
んの字母は「无」なのだ

三角形に見えるが一画目が左に傾き過ぎないように気を付ける
上に向かって払い過ぎないように

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