かなの誕生

“はじめに言葉ありき”といわれるように、日本には言葉はあったが文字はありませんでした。
中国から伝わってきた漢字を、はじめは漢文かんぶん調で、そしてだんだん日本の言葉にあてはめて使うようになりました。
漢字は表音ひょうおん文字(音読み)表意ひょうい文字(訓読み)の意味を両方そなえていますが、漢字の意味にとらわれず、音をあてて使ったのです。

ん~秋のことを安幾あき阿来あき愛気あきとかかな?

ずんだもんだと。。春无多母无ずんだもんなのか。見てるだけで難しくて脳みそが沸騰しそうなのだ

確かに難しいけど、1200年前の法隆寺五重塔落書きにもあるのよ?

法隆寺 五重塔 天井組子上面 落書(模写)
(奈良県生駒郡斑鳩町)
福山敏男『日本建築史研究 続編』p.21より

おいおい、謎すぎる落書きだな、なんて書いてあるのだ?

難波津なにわづに 咲くやこの花 冬ごもり いまは春ベと 咲くやこの花」という歌よ『古今和歌集』仮名序で、紀貫之が「手習いの歌」として紹介してるわ

落書きおそるべしなのだ。しかし難しすぎるのだ。もう覚えきれないのだ

漢字を書くのは大変よね、だから漢字万葉まんよう仮名)草かな草書体そうしょたいに崩したもの)平仮名ひらかなという風に簡略化されていったわ

変体仮名へんたいがな

このように様々な仮名が沢山使われ、一つの音に多くの文字があったわけです。明治年間、政府は「平仮名」の48文字をあつめました。それ以来それ以外のもの変体仮名へんたいがなとよばれるようになりました

漢字多くて難しいから今のひらがな48文字にまとめてくれたのか

それ以外のものが変体仮名へんたいがなと呼ばれるようになるのね。かな書道ではこの変体仮名も使って和歌を書いていくのよ。

ふむふむ、色んな漢字をてられるから同じ和歌でも個性がだせるのだ

片仮名(カタカナ)

カタカナは平がなと異なり、漢字の一部をとって作られました。
少しですが例を上げておきます

南艸かな12か月上巻(山口南艸)より

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